報道ラッシュ

caltec2005-11-08

ワイドショーやスポーツ新聞で、本田美奈子さん訃報関連ニュース、飛び交っています。最近はミュージカルやクラシック(本格的な声楽ではなく、クロスオーバー的なジャンル)で活躍することが多くなった本田さん、実は今回の報道によりその存在や、歌の実力を初めて知った人も、実は多いと思います。


若くして絶頂のときに亡くなったほうがカリスマとして人々の記憶に残る、年を取り衰えていく姿を見るよりは今の本田さんの姿を記憶にとどめていたほうがいい、という意見もあるかと思います。ただ、僕は「歌いたい、舞台に立ちたい」と強く願っていた彼女の希望が叶えられなかったことが残念でならないという思いと、逆に、辛い闘病生活から開放されて良かったね、という思いが交錯するばかりです。


デビュー20周年という節目の年、しかも年が明けてから主演舞台やコンサート、新アルバム製作などの活動が本格的にスタートする、という矢先に病気が発覚しただけに、彼女の復帰に懸ける想いの強さが窺い知れて僕はエールを送り続けていたのです。


彼女が舞台で輝く姿を再び見たい、これは一ファンとしてのエゴでしかないのでしょうか?


そして、ワイドショーや新聞などでの報道、道行く人々の会話の中から彼女の訃報について耳にするにつけ、良くも悪くも、日本はこういう情報も消費してしまう(あわよくば一儲けしようとしている人もいると思います)国なんだなあ、と思ってしまいます。今は時の話題として語られる彼女の死や彼女の今までの活躍が、消費され、「ああ、そういえば、そういう人いたねえ」と人々の記憶からだんだんとなくなっていってしまうのは悲しいことです。

親友の南野陽子岩崎宏美ら絶句、号泣


38歳の早過ぎる旅立ち――。本田美奈子.さんの悲報に、ミュージカルなどで共演してきた役者仲間・先輩、アイドル歌手時代の同級生らは絶句、親交の深かった南野陽子(38)は号泣した。「レ・ミゼラブル」(97年)で同じ舞台を踏んだ歌手の岩崎宏美(46)は、亡くなる前日の5日も病床で励まし「天使のような子でした」。ミュージカルデビュー作「ミス・サイゴン」(92年)で共演した俳優の市村正親(56)は「悔しい」と語った。


本田さんと長年の親交があった南野は6日、東京・中央区明治座で出演舞台「細雪」の公演の合間に悲報を聞き号泣した。関係者によると、昼の公演終了後にスタッフから知られ、1人で楽屋にこもり大泣き。「ショックが大きくコメントできる状態ではなかった」(所属事務所)と明かしたが、午後4時からの夜の部では、悲しみをこらえ気丈に舞台に立った。


同い年の2人は堀越高校時代はクラスメート。仕事の面では南野が1年先にデビューした“先輩”だったが、「グリコ」のCMで共演するなど公私ともに仲が良かった。本田さんの闘病中にたびたび病室を訪問。3日に昏睡状態に陥った直後にも見舞っていた。今年8月19日に放送されたテレビ東京たけしの誰でもピカソ」の本田さんを応援する特別企画にもゲスト出演、ミュージカル「ミス・サイゴン」で歌う本田さんのVTRを見て、涙ぐみながら「待ってるから」とエールを送っていた。8日の通夜には、舞台の公演後に駆けつけるという。


85年にデビューしたアイドル同期生たちも、悲しみに包まれた。森口博子(37)は「退院後の8月に“だいぶ元気になったよ!がんばるね”とメールをもらいました。ハートマークいっぱいのパワーあふれる言葉に、逆に私が元気づけられて、また一緒に歌える日を楽しみにしていたのに」と信じられない様子。堀越のクラスメートだった長山洋子(37)は号泣。「治ると思ってたのに…。なんてひどい神様なの」と言葉にならなかった。芳本美代子(36)は「突然の訃報(ふほう)に驚いております。同期の美奈子さんの活躍は励みにさせていただいておりました」と肩を落とした。


≪岩崎「天使のような子」≫
本田さんが入院してからも数回お見舞いに訪れていたという岩崎は「奇跡を信じていました。最後まで病気と真正面から闘う姿を見ていたので悔しくてなりません」とコメント。さらに「人の悪口を絶対言わない天使のような子。仕事先で私のポスターを見たよと、よく写真をメールで送ってくれた。今、私の携帯には美奈子からのメールがいっぱい入っています」と明かした。


本田さんがミュージカルの世界に羽ばたく姿を、間近で見ていた市村は「その後の美奈子にとって、ミュージカル活動はなくてはならない存在になりました」と振り返った。「治ったらまた一緒の舞台をやりたいと思っていたのに、残念というより悔しくてたまりません。なぜこんなにも早く…」と悔しさをにじませた。


本田さんが降板した3月の「レ・ミゼラブル」で代役を務めたマルシア(36)には、代役公演後に「ありがとう」とお礼のメールが届いていた。「美奈子さんと歌いたかった。いつか同じ舞台に立ちたかった」と強い悲しみを示した。


03年に「十二夜」で共演した大地真央(49)は「私のことをとても慕ってくれた美奈子ちゃんの笑顔を思うと、胸が張り裂ける思いです。病床のつらい中からもお手紙をくださった」と声を詰まらせた。


≪夕貴「信じられない」≫
今年5月に上演されたミュージカル「クラウディア」で本田さんの代役を務めた工藤夕貴(34)は「信じられない」と話した。昼間にマネジャーから聞かされたようで「良くなっていると聞いていたので本当にびっくりした。何かの冗談でしょ」とぼうぜん。「デビュー当時から尊敬していて、親せきと噂されることもあったので特別な存在。本当に残念です」と肩を落とした。


岸谷五朗(41)、寺脇康文(43)ら同ミュージカルの出演者で応援ビデオを作ったエピソードも明かした。「舞台期間中はみんなずっと気にしていた。岸谷さんと寺脇さんの楽屋から本田さんの曲がよく聞こえてきた」


2年前にテレビ電話で話をしたのが最後。「本田さんには遠く及ばなかったと思う。私のクラウディアどうでした?って聞きたかった」と話した。

スポーツニッポン) - 11月7日18時22分更新


こうして見てみると、出演したミュージカル作品で彼女は力を発揮し続け、共演者と良い関係を築いていったことがわかる気がします。また、1985年はアイドルの当たり年でもあり、まだ芸能活動を続けている元アイドルもたくさんいます。彼女の活躍は、同期(元アイドル)にとっても大きな励みになっていたんだな、ということがわかりますね。。。