プラートの至宝展

caltec2005-10-15



「プラートの至宝展」@損保ジャパン東郷青児美術館に行く。
この展覧会は、一言で言うと、イタリアにあるプラートという都市の宗教に纏わる美術品を集めた展覧会である、ということ。すごく有名な画家の作品や、有名な作品は出展されていません。


イタリアの各都市は、それぞれ守護聖人を祭っているのですが、プラートの場合は、聖母マリア。そして、そのマリアの遺品「聖母の帯」がこの都市にある。この聖帯伝説、聖母信仰がプラート美術を解く鍵となる。。。といったところでしょうか。


フィリッポ・リッピという、ボッティチェリに影響を与えたという画家の作品も紹介されているのですが、実際にはプラートに行って、教会の壁画を見た方が感動は大きいのかなあ。。(展覧会では教会の壁画はパネルで紹介されていました) プラートはフィレンツェの北西15kmにある都市ということなので、フィレンツェを訪れた際には是非訪れてみるといいかもしれません。


出展作品については、美術作品としては、正直なところ「どうかなあ」と思いましたが、宗教的な信仰とイタリア都市との関わり方や、(歴史順に展示されていることもあり)イタリア都市の有様の変遷(当時の世界情勢と宗教の変容)などを理解するには、とても良い展示内容だったと思います。


満足度:★☆☆☆☆