ナイン

caltec2005-06-05



アートスフィアにて『ナイン』を観劇。

主役のグイードが福井貴一から別所哲也へ変わったことによることも大きいと思うが、今回のナイン、ずいぶんとパワフルな舞台になった印象を受けた。登場人物の自己主張が前回の公演より激しく(強く)なり、より濃密な舞台になったのではないか?個人的には今回の公演のほうが舞台全体を通じて楽しめた。


イードの別所は、芝居、歌ともに安定していた。歌が上手いのはもちろんだが、きちんと芝居でも魅せ、笑いを誘う箇所も彼なりに(少しクドイ演出だが)工夫していて、観客に受けていたと思う。前から2列目という席で見たのだが、時々別所が(BWで同役を演じた)アントニオ・バンデラスに見える瞬間があって、面白かった。


影の主役とも言うべきリリアン(映画プロデューサー、フォリー・ベルジェールの元スター)の大浦みずきが歌う「フォリー・ベルジェール」は観客とのやり取り、華やかさ、そして得意のタンゴと、まさに大浦みずきのためにあるようなナンバー。とくに長身な別所と大浦のタンゴは圧巻だった。

女性陣に関しては、皆実力者揃いで、よくぞこれだけのキャストを集めたという充実ぶり。大浦、純名、池田、高橋などの主要キャストの変更はなかったが、それ以外では若干キャストが変わっている。今回変更になったキャストでは、福麻むつみの歌唱力が光っていた。


今日は「レミゼスペシャルバージョンが終わってお疲れ(?)の今井さんと、「クラウディア」千秋楽を終えた岸谷さんを会場でお見かけしました。


前回の公演についてはこちらを→http://d.hatena.ne.jp/caltec/20041113