SHAKESPEARE'S R&J

caltec2005-02-12



パルコ劇場にてSHAKESPEARE'S R&J」を観劇。さてさて観劇後の率直な感想はというと、作品は面白いが、キャスティングに問題が。。。この一言に尽きる。


有名な「ロミオとジュリエット」を下敷きにしたこの作品は、設定がユニーク。厳格な全寮制男子校を舞台に4人の高校生(首藤康之浦井健治佐藤隆太、小林高鹿)が学校で禁じられた「ロミオとジュリエット」を演じる形でストーリーが展開していく。つまりこの4人が高校生役と「ロミオとジュリエット」の登場人物を演じ分けていくのだが、当然、役者は瞬時に役を演じ分ける力量を要求される。が、小林さん以外はストレートプレイの経験があまりないためか、実力不足の感は否めなかった。みんな頑張っていて、ぞれぞれの長所が引き出されていて、それはそれでいいのだが、ひとつの作品としてのクオリティーを問うと、これはどうなんだろうか?と正直思った。ひとえに製作サイドのキャスティングミスだと思うんだけどなあ。。 4人とも頑張っているだけに、最後の方には、なんか彼らが可哀相にさえ思えてきてしまった。


各界の若手4人(バレエ界:首藤、ミュージカル界:浦井、テレビ界:佐藤、演劇界:小林)をそろえて、それぞれの観客動員を狙ったんだろうけど、それが裏目に出たと思う。首藤ファンはバレエを踊る首藤さんを見たいのであって、ストレートプレイをする首藤さんを見たいわけではないだろうし、実際芝居を見に来ていた彼のファンは芝居つまらないと言っていたし、、、
逆に演劇ファンは、このキャスティングから見に行くことに二の足を踏んだ人も多いと思う。作品がいいだけにもったいないなあ。個人的に、舞台を中心に活躍している実力派の若手4人でガッチリと組んだ芝居を見てみたい。そうした形で再演してもらえないかなあ。