コーラスライン

caltec2005-01-18



劇団四季の「コーラスライン」を自由劇場で観劇(この自由劇場はお芝居専門の劇場ではなかったっけ?)。今回は2階席からの観劇だったが、お芝居専用に立てられただけあって、2階席からも舞台は良く見え、これはこれで正解だと思う。
四季のコーラスラインを見るのは今回が2回目。前回と比べて演出方法が少し変わっていたような気がする。今回の方が見ていて楽しかった。


出演陣に関しては、ダンスは今回の方が上手い人が多いけど、歌に関しては、前回の方が平均的にレベルは高かったような気がします(劇場の関係(音響)もあるかもしれませんが)。キャシー役(高久舞)はダンスはさすがだけど、歌が。。ディアナ(吉沢梨絵)は歌がさすがだけど、ダンスが。。。という感は拭えなかったのも事実。それぞれダンスと歌が目玉の役どころだけに、配役的には問題ないのでしょうが。。今回の舞台では、ラリー役(中山大豪)がすごくダンスがきれいだった。 しかし、四季は人気役者は休むまもなく次から次へと公演に出演してますね(アイーダ飯野おさみ)マンマ・ミーア(吉沢梨絵)など)。


コーラスラインを見ていつも思うのは、演じる役者は、結構自分自身を思い知らされる台詞があって、演じていて辛いものもあるだろうなあ、ということ。「いつダンスが踊れなくなるか不安になる」「いつまで舞台に立ち続けることができるのか」「(舞台をやめた)あとの生活はどうなるのかと時々考える」などなど。ダンスが好きだからこそ、この仕事を続けている。毎日がオーディションの日々。明日の生活の保証はない。たとえコーラスライン(いわゆるバックで踊るダンサー)でも。。。安定した生活を望んでいたらこんな仕事はしていない。好きだからこそ今の仕事をしている。そう役者に語らせるこのミュージカルの作者の想いはどこにあるのだろう?


僕が一番好きなのは、冒頭のオーディションシーンと最後の「ONE」のナンバーにのってのダンスシーン。本音を言うと、こうしたダンスシーンはもっとたくさんあってもいいと思うのだけれど、途中の芝居の内容があるからこそ、逆にダンスメインのこの2つのシーンがより活きてくるのだと思う。特に最後のシーンは切ないようで、でもそれはダンサーの誇りでもあるとも取れて、とても感慨深いものがあります。(最終的にオーディションに落ちたメンバーも踊ってるしね。そこは救いだよね。)