雑誌


でも、そうした雑誌によって作られた文化というのは、確かに存在して、時代やカルチャーを語るときに雑誌というのは、結構わかりやすい題材だと思っています。


また雑誌は売れなければ存在が成り立たないところもあるので、世相を上手く取り入れ、世の中の変化と同時に変化してきたということも言えると思います。


そう意味で、総合雑誌が売れなくなり、雑誌が多様化してきているという現状は、人々の価値観やライフスタイルが多様化してきたことを物語っていると思います。


雑誌が世の中を変えるだけの力を持っていると声高に叫ぶつもりはありませんが、人々の意識を変えていくことはできるんじゃないかな、とは個人的に思っています。いや、雑誌を通して意識を変えていきたいなあ、と学生時代には本気で思っていた、と言ったほうがより正確かもしれません。「今まで、雑誌が時代やカルチャーを作ってきたと思うし、今後もその役割は変わらないと思う。そんな雑誌に関わってひとつの時代やカルチャーを創造していく場にいたい」とは僕が就職活動のときに面接で語っていた言葉ですが、はやりその思いはあれから10年弱経った今でも持ちつづけているんですね、これが。