世界よ踊れ〜歌って蹴って!28ヶ国珍遊日記〜 アジア・中東・欧州・南米篇」


今年の夏のcaltecソングは、ナオト・インティライミの「今の君を忘れない」。色んな意味で、今年のcaltecを象徴するような曲になってしまいましたが、テレビでノリノリで歌うナオト・インティライミの姿を見かけて割りとすぐに書店で見かけたのがこの『世界よ踊れ〜歌って蹴って!28ヶ国珍遊日記〜 アジア・中東・欧州・南米篇』。ナオト・インティライミというちょっと珍しい名前と、紀行文ということで、即購入。ちょこちょこと読んでいたが、今日、本書を読み終えた。



感想としては、ナオト、超ポジティブ思考、行動人間、そして自信家、ということ。もっとも、本人の資質によるところも大きいとは思うが、海外に行くと、こういう思考になるよなあ、などと思いながら楽しく読んだ。


始めのうちは、海外と日本とのカルチャーギャップを楽しむ異文化体験記の域を出ていない「世界を放浪するバックパッカー日記」という印象を受けたが、途中から「ミュージシャンが世界各国で音楽活動を通じてふれあい旅行してきました」テイストの紀行文に変化を遂げているのがよくわかった。


それは南米に入ってからが特に顕著で、芸名「ナオト・インティライミ」の「インティ(太陽)ライミ(祭り)」がインカの言葉であることからも彼がこの南米の地でアーティストとしていかにインスパイアされたかがよくわかると思う。


この本の中で、caltecがいままで何度も体験し、感じてきたことと同じことが書いていたので、ちょっと引用。

次の質問もまた、一発で理解できずに、セサルに助け舟を出してもらう。そして、何とか、答える。3つ目の質問をされ、セサルに訳してもらっている時に、あることに気づき、大爆笑した。


ちょっと、待て!!セサル、おまえも、スペイン語だろ?! それ!! さっきから。英語など、しゃべれるわけないセサル。さっきから俺に訳してくれていたのだが、それもスペイン語! つまり、スペイン語からスペイン語に通訳してくれていたのだ(笑)。


しかし、セサルの言っていることは理解でき、しっかりと答えられていた。不思議と、セサルのスペイン語はわかるのだ。それは、簡単な言葉に直してくれていたこともあるが、何よりも、心の通じ合いのおかげであろう。昨日も一日ヤパテラの村に一緒に出かけて、セサルとは仲良くなっていた。そう、心が近い分、理解できていたのだと思う。


(中略)


言葉の中に潜む、心。気持ちを言葉で伝えるのに、とても大事な要素である。(P.496〜498)


トルコでも、中国でも、スペインでも。現地で友達となって知り合い、何日か過ごした友人たちとの会話は、たとえお互いの言葉では理解できないものではあっても、心で通じることで、なんとなく何を言っているのか理解でき、意思疎通がはかれることが、実際に、ある。そして、こんな交流が旅の醍醐味でもあると、ツアー旅行ではなく、フリーの個人旅行が好きなcaltecは思うわけである。



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