ドラマ:それでも、生きてゆく

caltec2011-07-28



殺人事件被害者の兄(瑛太)と加害者の妹(浦島ひかり)が出会い、悲しみを抱える家族が希望を見出していく、というストーリーだと聞いて「暗くなりそうだなあ、観ない方が良いかなあ」と思いながらも、脚本が「チェイス」「mother」の坂元裕二だということで、「とりあえず、見てみよう」と観出したのが、このフジ木曜10時の「それでも、生きてゆく」。


哀しい過去の出来事から目を背け、それをなかったものとして、忘れて生きてゆくのではなく、その過去の来事を現実として受け止め、受け入れ、それを乗り越えて行かなければ、本当の幸せは来ない。逆に「過去を忘れること」は「過去を封印すること」で、過去を引きずったまま、今を生きているのではなく、過去に囚われて生きていくことになるのではないか。


そんなことを感じながら4話までこのドラマを見続けてきた。


オープニング映像の叙情的な美しさと、劇中に流れるメランコリックなラフマニノフのピアノ協奏曲(音楽はなんと、辻井伸行が担当)が、重くなりがちなストーリーの中、落ち着いた心地良さを感じさせる。


また、淡々とゆったりと進んでいくテンポが、哀しみの中に生きている登場人物の感情の流れ(少し無機質)なのだろうか、とか、今後、どのように過去の事実が明らかになっていくのだろうか、とか、ドラマの展開を目で追いながらも、視聴者に想像・考える余地を与えながら進んでいく展開は、やはり上手い作り。


今後の展開がとても楽しみなドラマだ。


 <主要キャスト>

    深見洋貴:瑛太

    遠山双葉:浦島ひかり

    深見達彦:柄本明

    深見響子:大竹しのぶ

    深見耕平:田中圭

    遠山隆美:風吹ジュン
    三崎駿輔:時任三郎
    三崎文哉:風間俊介



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