ローマ

caltec2010-09-25



今日は、土曜日の午前中にしかオープンしないコロンナ美術館を訪れるのが主な目的の日。コロンナ広場がヴェネチア広場近くにあることから、その後コロッセウムの南側にある教会群&近辺の散策に充てることにした。今日は、気ままに街を散策しながらその地域の雰囲気を楽しみ、合間合間で教会や美術館を訪れる、という、「いつもの旅行らしい一日」だった。


【 本日の行程 】

ホテル →→ コロンナ美術館 →トラヤヌスのフォロ →アウグストゥスのフォロ →→ サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂 →→ サン・クレメンテ教会 →→ サンティ・クワットロ・コロナーティ教会 →→ ポポロ広場 →→ 散策 →→ スペイン広場 →→ ホテル


コロンナ美術館(€10)
実は週に一度、しかも9:00〜13:00にしかオープンしないし、€10するし、と行く前は「どうかな?」と疑問に思っていたコロンナ美術館、訪れて見てその心配が杞憂だったことが分かる。個人的には昨日訪れた「ドーリア・パンフィーリ宮殿(美術館)」より、お勧め。展示されている絵画として「ドーリア・パンフィーリ宮殿(美術館)」の方が勝ってはいると思うのの、展示されている建物の豪華さや、窓から見える庭園の風景、なども考慮に入れてると、こちらの方に軍配が上がる。
「30分くらいで流すか」と来館前には思っていたのだが、気付くと1時間半以上、この美術館の中で作品と対峙していた。いやあ曜日/時間の限定公開なのがもったいない。15〜16世紀のルネッサンス期の作品が中心だが、作品を鑑賞するのと同時に、居室の豪華な装飾に目を奪われていたら、あっという間に1時間半が過ぎようとしていた。今日は天気も良く、コロンナ宮の整備されたか中庭に注ぐ日差しと、緑の木々、そして窓からのさわやかな風。昨日は曇り空の中、ドーリア・パンフィーリ美術館を訪れたのは悔やまれる。やはり天気の良し悪しは旅行の印象を大きく左右する。


企画力  :★★★☆☆
展示方法 :★★★★☆
作品充実度:★★★☆☆
満足度  :★★★★☆


トラヤヌスのフォロ

人口増加によりフォロ・ローマのが手狭になったため、カエサルが私財を投じてフォロ(カエサルのフォロ)を造ったのが、「フォーリ・インペリアーリ」と呼ばれる、歴代の皇帝によるフォロの遺跡群の始まりだったという。1936年にムッソリーニによって、フォーリ・インペリアーリ通りの建設に着手したため、その大分部は埋め尽くされてしまったそうだが、その後、再び発掘作業が始まり、今日に至っているという(今は約50%が見られるそうだ)。トラヤヌスのフォロ、トラヤヌスの記念柱、そしてトラヤヌスのマーケットと、見所が揃っている。
トラヤヌスのフォロを少しコロッセオ側に進むと、アウグストゥスのフォロが見える。いずれもフォロ・インペリアーリ通りから見ることができるので(そういう意味で言えば、フォロ・ロマーノもカンピドーリオの丘やフォロ・インペリアーリ通りから見ることはできるが)、これら遺跡を見ながらコロッセオまでの道のりをそぞろ歩きすることが出来る。


サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
コロッセオを抜け、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ通りをひたすら登っていくと、目の前が急に開け、オベリスクが見えてくる。オベリスクの背後には、「カトリック世界では、サン・ピエトロ大聖堂に続いて格式が高い」とガイドブックに書いてあった通り、威風堂々としたサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂が見えてくる。が、中に入ると、サン・ピエトロ大聖堂やジェズ教会と比べると、豪華さというものが少ない印象を受けた。1309年に法王庁がアヴィニヨンに移るまで長い間カトリック教会の中心的存在であったが、その後は荒廃し、アヴィニヨンから法王庁が戻ってきたときに、このサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂を教皇座に置くことが出来ないと判断し、今のヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂教皇座が置かれる、ということになったということだ。1650年にフランチェスコ・ボッロミーニによって大規模な改修工事が行われ、今日目にする姿になったという。絢爛豪華では決してないが、教会らしい威厳と大聖堂として空間の大きさとを兼ね備えた大聖堂だという印象を受けた。
13世紀前半に造られたというキオストロ(回廊)がこの大聖堂の白眉。コズマ様式の床装飾や、種類のことなる柱を用いた柱廊など、見所が多い。€2がかかるためか、訪れる人も少なく、土曜日の午後、回廊に差し込む日差しを浴びながら、中庭のナツメヤシオリーブの木、小鳥のさえずり、そして創意工夫を凝らした意匠の回廊を十分堪能できる良い時間を過ごした。


サン・クレメンテ教会
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂からコロッセオ方面に戻ること5分程度で、サン・クレメンテ教会に到着する。この教会は『十字架の勝利』のモザイク画が素晴らしいが、それ以上に教会が3層構造になっている点が、多くの観光客を惹きつける要因となっているように思う。
ローマ時代の造幣局とミトラ神殿の上に、4世紀に教会が建てられた。さらにパスカル2世によって、12世紀にその教会の上に、今日目にする教会が建てられたという。つまり教会は三相構造になっていて、€5を払うことで、仮想2つの教会へ下りることができる。暗く・湿った空間だったが、今でも水道設備が残っていたり、見るところが多かった。
個人的には、コズマ様式の床面の装飾、後陣のモザイクの天井画などの12世紀の設立当時のままに残されている教会内部の装飾が素晴らしく、訪れる価値のある教会であると感じた。


サンティ・クワットロ・コロナーティ教会
サン・クレメンテ教会から少しそれた坂道をひたすら上に上がっていくと、次の目的地サンティ・クワットロ・コロナーティ教会に行き当たる。外から見ると、殆ど廃墟のようなこの教会、だが教会内部はビザンツ様式のフレスコ画が飾られ、陽光が差し込む。
坂道を登っている途中から、やけに着飾った人が多いな、と思っていたが、実は今日の午後からこの教会で結婚式が行われるようで、招待客が教会の前に大勢集合していた。とりあえず、観光客ということで、式が始まる前に今日内部へ入ったが、中では結婚式用の飾りが施され、ヴァイオリン・ヴィオラなどの生演奏で、招待客を迎えるようだ。5分程すると続々と人々が入ってきたので、退散することとした。
しかし、ローマでは教会は、人々の日常の中にしっかりと根付いているようで、洗礼式、結婚式、日曜の礼拝、お葬式など、人生の節目のさまざま時に教会というのは利用され、一種の集会所のようなものになっているなあ、と感じた。


ポポロ広場→散策→スペイン広場
「なんだかんだ言って、毎日スペイン広場前に来てるな、自分。」と、自らに突っ込みを入れたくなってしまうほど、この界隈には来ている気がするが、今日の訪問はCDを探すため。ちょっと気になるCDがあって、日本では売っていないので、「同じヨーロッパだからイタリアにあるかも」と期待してはみたものの、売ってなかった。ドイツとかと比べると、イタリア人、実はCDとか聞かないのか?と思う程、品揃えが悪いのはどうしてなんだろう? まあCDがなかったので、今日はカジュアルウェア中心にDIESELとか、ReplayとかH&Mとか、Zaraとか、いろいろ回ってしまいました。DIESELジーンズ、日本で買うより全然安い。でも、気に入ったジーンズは、レングスが34からしかなくて、ちょっと泣きました(汗)。



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