BRUTUS 印象派、わかってる?(2010/6/15号)

caltec2010-07-23



第3回は、BRUTUSの「印象派、わかってる?」。特集のタイトルどおり、「印象派についてよくわかっていない人」に向けて組まれた、入門書ともいうべき内容が本号の特徴だ。


印象派について、大上段からあれこれと語るのではなく、印象派・ポスト印象派を代表する画家を14名(マネ、モネ、モリゾ、ルノワールピサロドガ、カサット、スーラ、シニャックセザンヌゴッホゴーギャン、ベルナール、セリュジエ)取り上げ、それぞれの画風等についてわかり易く解説している。


本書の一番の特徴は、文章によって画家を語るのではなく、ビジュアル重視で、取り上げた画家の作品(しかも日本で開催されている展覧会で観られる作品)が紙面の大きな割合を占め、それを補足する形で文章が添えられている、そんな印象を受ける点だ。百聞は一見に如かずという諺があるが、多くの言葉より、作品を観てもらった方が何十倍、何百倍も理解しやすいというのを体現している。


もっと言うと、雑誌の紙面上で作品のコピーを見るより、美術館で本物の作品と直に対面した方が、そこから得られるものは、はるかに多い。各地で開催されている印象派展、ポスト印象派展で、気になった画家がいたら、最後の特集ページ『国内収蔵作品伊リスト全550点』を観て、その画家の作品を観に、全国各地の美術館を訪れてみると、また世界がひとつ開けてくると思う。



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