バンクーバーオリンピック:アイスダンス

caltec2010-02-20



アイスダンスのコンパルソリー(規定)。他の種目では廃止されたコンパルソリーが唯一残っているのが、ステップを踏んで演技する、アイスダンスたる所以でしょうか。


全く同じステップを、同じ曲(厳密に言うと数曲あるが、同じローテーションで延々繰り返される)で、違うペアが滑る。。。 当然同じステップを踏むので、演技をするペアの実力が浮き彫りになります。 ターンがきちんと回れていて、回った後ぶれていないか、正しいエッジに乗って滑っているか、スピードはどうか?二人の距離が近いか?(近いとタイミングがずれると、足がぶつかって転倒してしまいます) ユニゾンは取れているか? など等。


一応全組の演技を見てみましたが、トップに立ったオクサナ・ドムニナ/マキシム・シャバリン組は、頭一つ抜けてました。演技をしないで、氷上に立っているだけで、絵になる。。 それは、きちんとした正しい姿勢で正しいホールドでいるからなのでしょう。「どの角度から見ても絵になるくらい一つ一つの所作が美しい」ロシアの伝統を、今日の演技に見た気がします。


アイスダンスは比較的順位の変動が少ない競技だと言われていましたが、新採点方式になって、順位の変動もある程度行われるようになりました(ジャンプがない分、シングルやペアのように好不出来による点差はおきづらいですが)。


復帰明けの組が多いので、明後日のオリジナルダンス以降の出来で、順位変動はあるだろうなあ。ただ、メダル争いは上位4組に絞られたかなあ。 ペア、男子シングル見ても思いましたが、前半の演技(ペアやシングルはショートプログラム)の演技が大事なことを実感しました。

五輪フィギュア:リード姉弟のびのびと…アイスダンス規定


バンクーバー冬季五輪第8日の19日(日本時間20日)、アイスダンスの規定が始まり、日本からは母親が日本人で米国育ちの姉弟キャシー・リードクリス・リード組(木下工務店ク東京)は29.49点で18位。妹のアリソン・リードとオタル・ジャパリゼが組むグルジアのペアは26.65点で20位。オクサナ・ドムニナ、マキシム・シャバリン組(ロシア)が43.76点でトップに立った。オリジナルダンスは21日(日本時間22日)、フリーは22日(日本時間23日)に行われる。


◇励まし合いのびのびと


米国人の父と日本人の母を持つキャシー・リードクリス・リード組(木下工務店ク東京)が規定に臨み、五輪デビューを果たした。自己ベスト(28.58点)更新の29.49点をマークし、上々のスタートを切った。


課題曲の「タンゴ・ロマンチカ」に乗り、切れのある動きと、息のあったステップを見せた。キャシーは「最初の五輪でお互い緊張したし、息を整えて手を取り合って、お互いを落ち着かせた」と明かした。クリスは「規定は難しいが、テクニックを見せられるのがいい」という。


先月下旬の4大陸選手権は、姉キャシーが昨年8月に練習で転倒した際に痛めた腰の状態が良くなかったため、大事を取って棄権。今月12日の公式練習の際、キャシーは「腰は大丈夫です」と説明。二人は英語でしゃべっていたが、そこでクリスが日本語で「姉ちゃん、強いです」。冗談ぽく口をはさみ、信頼の強さを感じさせた。


アイスダンスでの日本勢の最高順位は前回トリノ五輪渡辺心木戸章之組の15位。世界選手権で過去2年連続16位の姉弟には日本勢最高順位更新の期待がかかる。


【来住哲司】


毎日新聞 2010年2月20日 13時22分(最終更新 2月20日 14時41分))

五輪フィギュア:ドムニナ組、自己ベスト更新で規定首位


昨季世界選手権優勝の実力を存分に示した。ドムニナ、シャバリン組が先月の欧州選手権で出した自己ベスト(42.78点)を更新する43.76点。規定首位の好発進だ。


課題曲の「タンゴ・ロマンチカ」に乗り、息の合ったステップとターン。プログラム構成点の「音楽の解釈」は9.00点をマークした。シャバリンは「とても満足。欧州選手権後に一生懸命練習して自信がついた」と手応えを強調した。


前回トリノ五輪は9位。その後急成長して、昨年3月の世界選手権で初優勝。シャバリンは古傷の左ひざ痛があり、今季グランプリシリーズは出場を辞退したが、ロシア選手権、欧州選手権と連勝して不安を一掃した。


オリジナルダンス(OD)はオーストラリアの先住民アボリジニをモデルにした衣装とプログラムで、アボリジニ関係者やカナダの先住民団体から非難を浴びたものの、ドムニナはこの日の会見で「ODが一番好きなプログラムなので楽しみ」と意に介さない。


フィギュア王国のロシアだが、今大会はペアで13連覇を逃し、男子で本命プルシェンコが銀。金メダル確保に向けてアイスダンスの2人にかかる期待は大きい。シャバリンは「今は自分たちのスケートに集中し、他のことは考えない」。平常心で伝統を守る決意だ。【来住哲司】


毎日新聞 2010年2月20日 20時38分)

五輪フィギュア:リード組の3兄弟が登場…日本とグルジア 


バンクーバー来住哲司】


19日(日本時間20日)から始まったバンクーバー冬季五輪フィギュアスケートアイスダンスに、米国人の父と日本人の母を持つ姉弟キャシー・リード(22)、クリス・リード(20)両選手組(木下工務店クラブ東京)が日本代表として登場した。同種目には彼らの妹のアリソン選手(15)もグルジア代表で出場。国際色豊かな3兄弟がバンクーバーに集まった。


19日の規定はリード姉弟組が18位、オタル・ジャパリゼ選手(22)と組むアリソン選手は20位。2組とも自己ベスト更新の得点を出し「いい滑りができた」と口をそろえた。


3兄弟は米ミシガン州出身。キャシー、クリス両選手は当初シングル選手だったが、01年にアイスダンスに転向。日本では22歳までに国籍を一つにしなければならないので、選手層の薄い日本からの五輪出場を望んだキャシー選手は昨年、日本国籍を選択。クリス選手はまだ米国との二重国籍のままだ。一方アリソン選手は昨年からジャパリゼ選手と組み、昨年9月のネーベルホルン杯で五輪出場権を獲得。昨年11月にグルジアの永住権を取った。


キャシー選手は「妹はライバルというより、姉妹だから助け合うのが基本」と話す。グルジア選手団は開会式当日にリュージュ選手の死亡事故があり、アリソン選手も大きなショックを受けた。クリス選手は「早く頭を切り替え、滑りに集中した方がいい」と助言したという。


「3人で選手村でよく会うし、一緒に食事したりビリヤードをする」とキャシー選手。両組とも拠点は米国だが練習場は別々。アリソン選手は「普段は一緒に過ごせない姉や兄と、同じ選手村でよく会えてうれしい」と五輪を楽しんでいる。アイスダンスは21日にオリジナルダンス、22日にフリーがある。


毎日新聞 2010年2月20日 20時09分(最終更新 2月21日 1時11分))



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