グランプリシリーズ ファイナル

caltec2008-12-13



女子シングルは浅田真央がフリー1位となり、優勝しました。トリプルアクセルに2度挑みましたが、両方とも無事認定されていたようで、良かったです。フリーの出来を見ると浅田真央>キムヨナは明らかなのですが、それほど点数差がついていない。。。と思い、よくよくプロトコルを見ると、キムヨナ選手のジャンプの加点が半端じゃなく付いていて、点数差は思ったほど開いていなかったようです。


しかし、浅田選手のトリプルアクセル+ダブルトウ(基礎点9.5、加点後10.3)よりも、キム・ヨナ選手のトリプルフリップ+トリプルトウ(基礎点9.5、加点後10.9)の方が高いですからね。スピン、スパイラル、ステップは浅田選手の方が加点は付いていますが、ことジャンプについて言えば、キム・ヨナコストナーには浅田選手は叶わないんだろうなあ、というのが今回のファイナルの点数を見て感じたことです。


そういえば、表彰台に登った3名(浅田真央キム・ヨナカロリーナ・コストナー)は今年3月の世界選手権の表彰台に登った3名と同じですね。


安藤選手は、予想通りフリーの曲を変えてきましたが(毎年シーズン途中でフリーの曲を変えている気がします)、ジゼルは①中野選手と曲がかぶる点、②安藤選手にあまり合っていないように感じた点の2点から、この曲変更はある程度納得が行く気がします。ただ、ほとんどコリオ部分がなく、ジャンプを飛んでいるだけのようにも見えるので、もっと細かな振付は必要な気がします。

浅田真央、3年ぶり女王に GPファイナル


【高陽(韓国)来住哲司】


フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日の13日、当地の高陽アイスアリーナで各種目のフリーが行った。女子では、浅田真央(愛知・中京大中京高)が123.17点でフリー1位となり、計188.55点で、ショートプログラム(SP)2位から逆転優勝。3年ぶり2度目の栄冠に輝くとともに、4大会連続で表彰台に立った。女子の日本勢は6年連続のメダル獲得となった。


01年のイリーナ・スルツカヤ(ロシア)以来史上2人目の3連覇を狙ったSP首位の金妍児キム・ヨナ、韓国)は、フリーの得点がジャンプのミスなどが響いて120.41点にとどまり、計186.35点の2位に甘んじた。SP3位の中野友加里プリンスホテル)が計161.93点で5位、SP5位の安藤美姫トヨタ自動車)は計158.25点で6位。


男子はSP首位だった小塚崇彦トヨタ自動車)がフリー3位で、計224.63点の2位。日本男子初制覇は逃したが、男子の日本勢4年連続のメダルを獲得した。SP2位のジェレミー・アボット(米国)が計237.72点で初優勝した。アイスダンスオリジナルダンス(OD)首位のイザベル・デロベル、オリビエ・シェーンフェルダー組(フランス)が計156.10点で初優勝。ペアはSP3位の※清、▲健組(中国)が初制覇し、SP6位の川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)は計167.45点で5位だった。


※は「广」の中が「龍」、▲はニンベンに「冬(下がニスイ)」


浅田真央の話 

なるべく練習通りに演技しようと思ってやったのが良かった。GPシリーズでよくない成績ばかりだったので、優勝できてうれしい。 


金妍児 

2日前から風邪を引き、演技の前から辛かった。母国開催の試合で緊張したが、地元のファンの応援がありがたかった。コンディションを整え、次の大会ではもっと成長した姿を見せたい。 


中野友加里 

トリプルアクセルなどジャンプでミスが続出)トリプルアクセルは調子が良くて跳び急ぎ回転不足になってしまった。ルッツは苦手意識が強くて失敗したと思う。


○…安藤が今季初めて4回転サルコウに挑んだ。今年2月の4大陸選手権以来の挑戦で、成功すれば03年12月の全日本選手権以来だったが回転不足。冒頭に大技に挑んだ疲労から、その後はジャンプで回転不足が4度もあり、最下位の6位に終わった。それでも本人は「4回転は降りられて大きな自信になる。今日の公式練習後に、コーチと相談して私の希望を押し切った」と満足感を漂わせた。伊東秀仁・日本スケート連盟フィギュア部長は「4回転に挑戦出来るまで復活してきた」と収穫を口にした。


○…SP首位だった金妍児は、中盤にジャンプで大きなミスを二つ犯し、3連覇を逃した。3回転ルッツが1回転になり、3回転サルコウは回転不足のうえに転倒した。SPのテレビ中継の視聴率が20%を超すなど国民の期待を一身に受けて「プレッシャーがあった」のに加え、「2日前から風邪を引き、演技の前からつらかった」という。それでも地元ファンの声援に応えて最後まで演技をこなしきり、「今はホッとしている。韓国での国際大会出場は初めてで、いい経験になった。次の大会ではもっと成長した姿を見せたい」と解放感に浸っていた。


毎日新聞 2008年12月13日 21時18分(最終更新 12月13日 23時57分))

逆転Vの真央 史上初「3回転半」2度決めた


【フィギュアGPファイナル】


18歳同士のライバル対決で、勝利の女神は浅田真にほほ笑んだ。ライバル・金妍児をフリーで逆転。3年ぶりにGP女王に輝いた。


冒頭にトリプルアクセル(3回転半)−2回転トーループ、続いてトリプルアクセルを決めた。一つのプログラムで2度のトリプルアクセル成功は、女子では国際大会史上初の快挙。だが、後半の連続ジャンプの一つ目で転倒する大きなミスがあり、演技直後は笑顔がなかった。しかし、金にも転倒などのミスが出て逆転優勝。試合後は「すごくうれしい。今は達成感がある」と笑顔がはじけた。


今季から、荒川静香らを育てたロシア人のタチアナ・タラソワコーチに師事し、表現力に磨きをかけた。ジャンプも「ロシア流」を導入。元世界女王のイリーナ・スルツカヤらロシアのトップ選手が以前やっていたように、連続ジャンプの最後は右手を真上に掲げて跳び、難度を高めることで少しでも点を稼いだ。一方でロシア式の短時間練習が合わず、一時はジャンプが不調に陥ったものの、それも完全に復調。タラソワコーチは「幸せで喜びを感じる。女子初のトリプルアクセル2回成功は誇りに思う」と教え子をたたえた。


GPファイナルで初めて金に勝ち、シニアでの対戦成績も3勝2敗と勝ち越した。「互いに刺激を与えあい、いいライバルと思う」と浅田真。試合後は金から「おめでとう」と祝福されたという。今季前半の不調を乗り越え、18歳の少女はまた大きくなった。【来住哲司】


毎日新聞 2008年12月13日 23時49分(最終更新 12月13日 23時53分))

小塚は2位、男子初Vならず GPファイナル


【フィギュアGPファイナル】


フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日は13日、韓国の高陽で男女のフリーなどを行った。男子の小塚崇彦トヨタ自動車)はフリーで3位に終わり、合計224.63点で2位。この大会での日本男子勢初優勝はならなかった。ジェレミー・アボット(米国)が237.72点で優勝した。


◇小塚 転倒2位 「ジャンプミス悔しい」

「日本男子初のGP王者」の称号が、目前で逃げていった。19歳の小塚がSPで首位に立ちながら、フリー終盤に崩れて2位にとどまった。


冒頭の4回転トーループは回転不足でステップアウト。だが、その後は持ち直してジャンプを決め続け、ミスは最小限にとどめたかに見えた。ところが、終盤の3回転ルッツで両手を突き(転倒と認定)、続くトリプルアクセル(3回転半)は転倒。SP終了時には2位のアボットを5.64点リードしていたが、逆に13点余りの大差をつけられた。


「悔しい。1位になれなかったことより、今まで出来た後半のジャンプでミスしたことが……」と小塚。初出場の昨季世界選手権は8位だったが、今季は10月下旬のスケートアメリカでGP初勝利を挙げるなど急成長。だが、波の大きい欠点を完全に克服してはいなかった。試合後は「4回転を入れたプログラムを通して練習することが少なかったから、後半に(疲労が)足に来てしまった」と悔やんだ。


祖父と両親がスケーターで、父嗣彦さんはグルノーブル五輪代表というスケート一家に育ち、5歳の時からリンクに立つ。伊東秀仁・日本スケート連盟フィギュア部長が「(故障で今季断念の)高橋大輔の穴を埋められるアピールにはなった」と評価したように、存在感は示した。バンクーバー五輪のメダル候補の一人に浮上したことは間違いない。

【来住哲司】


毎日新聞 2008年12月13日 19時51分(最終更新 12月14日 0時33分))


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