スケートアメリカ

caltec2008-10-27



優勝がキム・ヨナなのは、分かっていた結果とは思いますが、今シーズン一の激戦大会となった本大会で、2位、3位と日本人を占めていたのは嬉しいニュースです。


中野選手、安藤選手のフリープログラムの音楽は、期せずして同じ「ジゼル」。2人の表現したいジゼル像が違うというのも、昔のデビー・トーマスとカタリナ・ビットの「カルメン」対決を彷彿させるようで興味深いですね(と、古すぎる話題なので、ほとんどの方が知らないとは思いますが)。


バレエという形式を表現方式に取り入れ、ステップなどに工夫を凝らす中野選手と、ジゼルの感情を表現しようとする安藤選手。現段階では「わかりやすさ」という面から中野選手のプログラムの方が、華やかで良いプログラムだなという印象を観客に与えていたような感想を持ちました。個人的にも中野選手のプログラムの方が好きだったりはしますが。。。

フィギュア:中野が2位、安藤は3位…スケートアメリカ


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、スケートアメリカ最終日は26日、米エバレットで女子フリーを行い、ショートプログラム(SP)2位の安藤美姫トヨタ自動車)は4回転ジャンプに挑戦しなかったフリーは3位で、合計168.42点の3位だった。SP3位の中野友加里プリンスホテル)がフリー2位で172.53点の2位に入った。


GPファイナル2連覇中の金妍児(韓国)がSP、フリーとも1位の193.45点で圧勝。両親が日本人で昨季の全米選手権で優勝した長洲未来(米国)は5位だった。


アイスダンスは昨季の世界選手権覇者、イザベル・デロベル、オリビエ・シェーンフェルダー組(フランス)が187.64点で制した。(共同)


中野友加里 


トリプルアクセルと3回転−3回転ジャンプを回避したことが残念だったが、自分が今やれることはできた。ハイレベルな中で2位はうれしいというよりびっくり。


安藤美姫


(4回転ジャンプの回避は)初戦は無難にミスなくやろう、とコーチに言われたので。結果には満足している。ファイナルにつながる順位でほっとした。(共同)


◇4回転に挑まなかった安藤


安藤が注目の4回転ジャンプを跳ばなかった。「全試合で跳ぶ」と明言し、フリー当日朝の練習でも曲をかけて調整していた。挑戦を望んだが、モロゾフ・コーチに「最初の試合はミスなくやるべきだ。無難にいこう」と諭されたという。今季初戦は安全策で3位だった。


昨季のNHK杯でコーチの指示に反して挑んだ2連続3回転を失敗した苦い記憶もあった。4回転については「昨季から成長できている」との実感はあるが、「今回の彼の選択は正しかった。次の中国杯はやる」と不満な様子は見せなかった。


連続ジャンプの回転不足やスピンでのレベルの取りこぼし、スパイラルでも体勢を崩すなど、細かいミスが目立った。表現力を示す5項目の得点は伸びず、「技のつなぎ」は5.65点と特に低かった。大技挑戦への道を進みつつ、浮き彫りになった課題を修正していくことが、本当の意味での復活につながる。


「次の中国杯でいい結果ならファイナルにも行ける。この結果には満足している」。体調が整い、大崩れせずに演じきったことが、何よりの収穫といったところか。(共同)


(夕立