シーズン開幕!

caltec2008-10-02



今シーズンのフィギュアスケート男子の一番の話題は、織田選手の復活と、日本トップ2のコーチ交代劇(高橋大輔モロゾフの元を離れ、代わりに織田信成モロゾフの指導下に入った)だと思います。


先シーズンの結果や、世界選手権へ向けての調整の仕方・選手の方向性や自主性の尊重など、選手とコーチの関係について語るには、いろいろな要素があると思いますが、高橋がモロゾフの元を離れたのは事実だし、織田がモロゾフの門を叩いたのも事実。


この結果が吉と出るか凶と出るかは、今シーズンだけではなく、来シーズン、来々シーズンにならないとわからないとは思いますが、各自、自分のいる環境の中でベストを尽くしてもらいたいと切に願うばかりです。

織田、復活のシーズン 新コーチのもと国際大会V


フィギュアスケート男子の織田信成(関大)が、26日に行われたドイツでの国際大会に優勝し、好スタートを切った。高橋大輔(関大院)と並ぶ日本のトップ選手。昨季は自らの不祥事で競技会への出場停止処分を受け、処分が明けても活動を自粛した。今季は新しいコーチを迎え、復活にかけている。10年バンクーバー冬季五輪まで30日であと500日となった。


本格的な復帰の舞台となったのはネーベルホルン杯。欧州王者のトマシュ・ベルネルチェコ)らも出場した大会を224.67点で制した。だが、ここまでの道のりは平坦(へいたん)ではなかった。


「いろいろな人に支えられているんだということを感じた。ファンの方からのメールや手紙、家族の温かみ……。それまで、自分だけがスケートをしてるという感じで、なんかすごい勘違いをしてきたんだな、と思った」


昨夏にバイク酒気帯び運転の不祥事を起こし、1シーズン競技会に出場しなかった。部屋に閉じこもって練習に出られない時期もあったが、このブランクから学んだことは多かったという。そして今季、長年学んだカナダのリー・バーケル氏から離れる決断をした。トリノ五輪荒川静香を金メダルに導き、高橋や安藤美姫トヨタ自動車)を教えてきた米国在住のニコライ・モロゾフ氏の指導を受け始めたのだ。


「安藤選手や高橋選手が試合に勝っていたことが大きい。技術の向上が目に見えるし、自分もそうなりたいと思ったのは正直なところ」


この影響もあってのことだろう。高橋とモロゾフ氏はたもとを分かった。複雑な思いはあったが、後悔はしていない。精神面、技術面で進歩する手応えを感じる。


「特に4回転ジャンプが良くなった」と織田。モロゾフ氏は映像機器を使って、プルシェンコトリノ金)やヤグディンソルトレーク金)の4回転の映像に、織田らの映像を重ね、その違いを説明する。「回転する時の体の持っていき方とか、学ぶことはすごく多い」


昨季、大会に出ていないため、今季のグランプリシリーズ(GP)で出場できるのはNHK杯(11月、東京)のみ。課題は試合勘をどう取り戻すか、だ。(坂上武司)


朝日新聞 2008年10月1日11時54分)