柿右衛門と鍋島 ―肥前磁器の精華―

caltec2008-05-17



出光美術館にて「柿右衛門と鍋島 ―肥前磁器の精華―」を観る。陶磁器の蒐集では定評のある出光美術館ということで、期待して出かけたが、一昨年、大阪市立東洋陶磁美術館で「将軍家への献上《鍋島》−日本磁器の最高峰−」を見てしまっているだけに、今回の展覧会の出展品に物足りなさを感じてしまったのが正直なところだ。


ただ、柿右衛門、鍋島、古伊万里と異なる3つの様式が理解できる展示構成になっており、「同じ佐賀(肥前)の地でも趣が違うものだなあ」と3つの様式を一同に眺めることで、その認識を新たにした。個人的にはやはり鍋島が好きですね。シンプルで創意工夫に満ちたデザイン性の高い意匠が多く、蒔絵の世界観とも相通じるものがあると思う。


また、今まで古伊万里は苦手かな、と思っていたのだが、パターンを多用する、その組み合わせの斬新さがなかなか良いものだと、今回の展覧会で古伊万里の陶磁器を見て思った。それだけいい作品が出展されていたんだろうなあ。


企画力  :★★☆☆☆
展示方法 :★★☆☆☆
作品充実度:★★★☆☆
満足度  :★★☆☆☆