ドラマ:スワンの馬鹿! こづかい3万円の恋

caltec2007-10-24



タイトル、スワンの馬鹿!のスワンとは、表面上では優雅に泳いでいるように見えながらも、水面下では必死に足を漕いでいるスワンのように、会社では上司と部下の間に挟まれ、家では妻に家計を仕切られ、こづかい3万円で我慢を強いられている中間管理職のサラリーマンの姿を現している。


HPによる、主人公諏訪野大輔の人物紹介を見ると、

大手文房具メーカー「パロット文具」の営業2課・課長代理。


社内人気投票で、5年連続ベスト・ダディ&ベスト・ハズバンド第1位の評価を得る「よき父」「よき夫」そして「よき上司」。しかしそれは、水面から上に見える、あくまでもかりそめの優雅な姿。水面下ではそれをキープするため、日夜必死に努力をしている。要するに裏と表がある 「Mr. スワン」。


それが彼の秘密であり、最大の弱点。

大学時代は水球センターフォワードで日本代表。キャンパスではモテモテで、当時ミス・キャンパスだった黒田志摩子と交際するも、卒業と同時に水球はキッパリ引退し、メーカーに就職。体育会系出身ならではの根性で、なんとか課長代理まで出世。


「キャプテン」と呼ばれると「キャプテンなんだから、頑張らなきゃ」とガッツを見せる。
周囲の期待に応えなきゃ、という強い責任感、といえば聞こえはいいが、悪く言えば、周りの評価に流されやすい。それもあって「よき父」「よき夫」「よき上司」という、一旦貼られたレッテルを守るために必死になってしまうタイプ。


そんな大輔を中心に、同じビルで働くこづかい3万円の加茂(劇団ひとり)と時田(梶原善)のこづかい3万円仲間ができる。同じ環境に置かれているこの3人のやりとりがコミカルで面白い。


あとは、上司と部下の間に挟まれる中間管理職の悲哀、取引先の美人社員との恋、妻(田中美佐子)との家での力関係、娘との関係性など、主人公大輔のいろいろな側面をコミカルにだが丁寧に描いていこう、という姿勢が初回では見られた。


登場人物のプロットがしっかりしているので、どういう方向にも物語を展開していけるのがこのドラマの強みかなあ。逆に言うと、最終回のときに、このドラマで一番訴えたかったことは何だろうなあというのがしっかりと伝わってくるストーリー展開になるように期待してます。