レ・ミゼラブル

caltec2007-07-15



実は14日はレミゼのマチソワ(マチネ(昼公演)とソワレ(夜公演)を両方観劇)だったのですが、一日に2つの感想を書くのはもったいないので、14日(土)ソワレ分は15日に書きます。


気になるプリンシパル


 ジャンバルジャン 橋本さとし
   舞台役者なので、発声・演技ともにストレート・直球勝負なためか、
   かなり熱いバルジャンになってました。
   バルジャンに真正面から向かって役作りに取り組んでいるんだろうなあ、という印象を受けました。
   その姿に見ていて気持ちよくなります。 
   晩年のバルジャンがまだ若いなあ、という点など、まだまだ成長の余地ありなので、
   また一ヵ月後に見たら、違うバルジャンになってるんだろうなあ、と楽しみであります。 


 【ジャベール】 今拓哉
   実はかなり好きな今ジャベ。
   今回はどんなジャベに変化しているだろうと期待しながら見た。
   今まではどちらかというとクールな印象を受けていたのですが、
   熱い男橋本ジャベに触発されてか、こちらもかなり熱い男になっていた今ジャベ。
   橋本ジャベ VS 今ジャベ の対決のシーンは見ごたえがありました。  
   

 【エポニーヌ】 笹本玲奈
   今回の笹本エポはいいです!
   今までは伸び伸びと思い切り良く歌い上げるだけのエポだった印象を受けていましたが、
   今回はマリウスを思う女心とか、切ない部分がかなり表現されていて、
   彼女の役者としての成長を見せつけられた感じがします。
   新妻エポもそうですが、やはり「マリーアントワネット」で成長したのかなあ。


 【ファンテーヌ】 シルビア・グラブ
   ソロナンバーだけではなく、アクセサリーや髪を売る場面などでも、
   音程がぶれることなく歌われるのは流石の一言。
   前回見たときよりも力強さも薄らいで、ファンテらしくなってきました。
   今回のファンテ4人の中で一番安心して観ていられるファンテは、シルビアファンテかなあ。


 【コゼット】 辛島小恵
   ファルセットが綺麗。高音もしっかり出ていて、聴いていて安心できるコゼット。
   富田コゼットが守ってあげたいコゼットなら、
   辛島コゼットは、しっかりとした大人のコゼットかも。
   笹本エポ+泉見マリ+辛島コゼの三重奏のハーモニー・バランス、とても良かったです。


 【マリウス】 泉見洋平
   マリウスのときは、何故かアイドルチックな歌い方になるのが不思議なのですが、
   今日も少しアイドルが入っていた泉見マリ。(ミスサイゴンのトゥイとは全然違う)
   これも彼のマリウス像としての役作りの表現なんでしょう。
   そのせいか、辛島コゼのほうがお姉さんに見えました。


 【テナルディエ】 徳井優
   歌・演技にイッパイイッパイでテナルディエに必要な「余裕」のようなものがない印象を受けました。
   頑張っているのはわかるし、きちんとこなしてみるのもわかる。
   でも安崎・駒田のミュージカル系テナと比べてしまうと、同じ土俵で勝負しても差は歴然としている。
   もっと違った表現方法でテナルディエにアプローチしてみても良かったのかなあ、
   と個人的に思います。
   前回みたときの徳井テナの方が生き生きとしてた印象を受けたので。


 【テナルディエの妻】 森公美子
   今回は、かなり作りこんだ笑いをしている森テナ夫人。
   もうちょっと彼女の大らかさみたいなものが活かされるといいのになあ、と思ってみてました。
   瀬戸内テナ夫人が京都の置屋の女将なら、
   森テナ夫人は東京の下町の飲み屋の女主人というかんじ。


 【アンジョルラス】 岸祐二
   朗々と響き渡るいい声です、岸アンジョ。
   ちょっと兄貴的な雰囲気で学生をまとめる頼もしいリーダーという感じでしょうか。
   今回の4人の中では一番頼れるアンジョかもしれません。
   4人とも違ったタイプのアンジョですが、それぞれに持ち味があっていいですね。   


 【最後にアンサンブル】
   今日の公演を見て、やっぱり伊藤グランでしょ、と再認識。
   マチネ公演よりも学生達のまとまりが良く、見ていて楽しかったです。
   特に神父役とリトルコゼットが良かったです!


(台風通過)