レ・ミゼラブル

caltec2007-06-17



さて、2回目のレミゼ観賞です。主婦層が多い平日と比べ、やはり土日の観客はコアファンが多いというか、いつもの熱気がこもった雰囲気で嬉しくなりました。幕間の休憩時間に楽屋口で出待ちしている人も結構いたし。。。


気になるプリンシパル


 ジャンバルジャン 橋本さとし
   なかなか良かったと思う。声も出ており、きちんと演技もできていたと思います。
   一つ一つの所作にきちんと意味があり、かつ絵になる印象を受けた。
   ただ、ひとつ気になるのは、その場その場の感情表現には優れているものの、
   全体を通じてのバルジャン像(彼の人柄や性格)がきちんと浮かび上がってこない点。
   まだ始まったばかりなので、そこまで求めるのは要求のしすぎなんだろうけど。


 【ジャベール】 阿部裕
   カーテンコールの際に、満面の笑みで登場する彼を見て、
   アンサンブルからジャベールに昇格したことをつくづく嬉しく思いました。
   (長年のファンとなると、親が子を見守るような気持になるのか?)
   演技・歌ともに安定していましたが、殻を破りきれないというか、
   頭一つ抜けてこない感は否めず、バリケードのシーンでは埋もれてしまう場面も。。。


 【エポニーヌ】 新妻聖子
   今までは歌が上手く声量もあるエポニーヌでしたが、
   今回の舞台では「エポニーヌとして」生きていたように思います。
   舞台経験を積むに従い、ただ大声を張り上げて歌声に感情を乗せるだけではなく、
   演じながら歌うということを体現しているように思います。
   フレッシュなキャストが多い中、貫禄すら感じてしまいました。成長した、新妻エポ!


 【ファンテーヌ】 山崎直子
   実は一番好きなナンバーがファンテーヌの「夢破れて」なので、
   ファンテは歌の人であって欲しいと、思う。
   そういう意味ではちょっと好みとは違う山崎ファンテ。
   歌より台詞重視の人なのだと思うけど、猫のように柔らかでしなやかな身のこなしは
   ファンテという雰囲気ではない印象を受けました。(まあ、好みの問題だとは思いますが)


 【コゼット】 富田麻帆
   今回はまだ富田コゼットしか見ていません。
   やはり、可愛らしい!だが、ファルセットが。。。。
   小西マリとのツーショットは年齢が近いと言うこともあってか、妙に生々しかったです。


 【マリウス】 小西遼生
   線の細さは気になるものの、長身で今時の若者風の爽やかなマリウス。
   今までのマリウスは濃い人が多かったので、新鮮ですらあります。
    (Caltec的には彼はマリウスのキャラという気がしないんだけど、アンジョキャラでもないんだよな)
     アンジョの原田君が身長が低いので、アンジョより高いマリウスとなるのも、
     マリウスキャラではない、と思う所以かも。
   素朴というか、感情に素直な表現で、発せられる台詞や歌がリアルに感じられました。
   長身故か、終始猫背気味なのがもったいないなあ、と思いました。


 【テナルディエ】 安崎求
   実は密かに期待していたのが安崎テナなのですが、コミカルなキャラを作りすぎ。
   相島一之とTIMのゴルゴ松本を足して2で割ったような雰囲気を醸し出しています。
   歌は上手く、安心して観ていられるんだけどね、、、惜しい。


 【テナルディエの妻】 田中利花
   見た目と比べ、演技から醸し出される雰囲気は、結構気のいい女将さん。
   なんだカンダ言っても「テナルディエを愛してるんだよ」っていうのが伝わってきました。


 【アンジョルラス】 原田優一
   タイタニックで彼の歌声を聞いたときから「アンジョに向いているかも」と思っていましたが、
   やはり原田君はアンジョキャラだなあ、と実感した公演。
   背があまり高くないのがちと難ですが、背に関してはもう一人任でない人がいるので、OKでしょう。
   ただ彼は地声が高すぎるのか、アンジョの低いキーの箇所は辛そうでしたね。
   賛否両論あるかと思いますが、caltecにはかなりOKな原田アンジョです。   


 【最後にアンサンブル】
   今日見たアンサンブルは、とくに女性陣が頑張っていたと思う。
   気になったのは、松村グラン。ちょっといい加減キャラにしすぎだと。。。
   伊藤グランの方がやはりいいなあ、と。
   あとは、一人かなり丸っこい男性キャストがいたので、どこに行っても彼が(悪)目立ちしてました。