エッシャー展

caltec2006-12-30



渋谷BUNKAMURA ザ・ミュージアムにてエッシャー展を鑑賞。


精密なエッシャーの版画を見るにはかなりの根気と作品への近距離が必要だが、連日多くの鑑賞客で賑わうため、なかなか作品を近くでジックリと鑑賞できないんじゃないか?と心配しながら展覧会場へ向かった。


一歩会場の中に入れば、(若者を中心に)予想通り混雑していたのだが、その心配は杞憂に終わった。というのも、いつもなら有料で貸し出す音声ガイドの変わりに、今回は無料でNINTENDO-DSを貸出し、その端末上で作品の解説や詳細表示をする、という意欲的な試みをしていたからだ。


エッシャーというとすぐに「騙し絵」的な作品を思い浮かべてしまうが、今回はそれ以外の作品も多かった。エッシャーの作品を年代順に並べる展示方法を取ったことにより、彼の興味の推移そして、晩年にいたるまでの経験をつんだからこそ、あのような緻密な世界観を気づけたのだな、と納得させるだけの説得力を持った構成とすることが出来たように思う。


イタリアの風景描写、そして、モチーフをパターン化し組み合わせていくパズル的な要素の作品群など、展示順に沿ってエッシャーの作品を見ていくうちに、その集大成としての「騙し絵作家」としてのエッシャーの作風に納得がいったのだ。


正直言うと、「これはすごい!!!」と感嘆・感動する作品は出展されていなかったのだが、エッシャーの作風と特徴を知る上ではこの上なく良い展覧会であったといえよう。


満足度:★★☆☆☆


しかし、今日も寒かったね。。。