NHK杯


昨日のショートの順位を見た時点で、もしや。。。と思っていたが、女子に続き、男子シングルでも日本人3選手が表彰台を独占することになるとは!!!


高橋が2勝目 日本人選手が表彰台独占


フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦のNHK杯は最終日の3日、長野ビッグハットで男子のフリーを行い、女子に続いて日本人選手が表彰台を独占した。


優勝はショートプログラム(SP)1位の高橋大輔(関大)で、4回転ジャンプを決めるなど切れのいい演技でフリーでも1位となり、GPシリーズでは昨年のスケートアメリカ以来の2勝目を挙げた。総合得点も247.93点と自己ベストを大きく更新した。


昨年の覇者でSP2位の織田信成(関大)がミスなく滑って2位に入り、高橋とともにGPファイナル(14日開幕、ロシア)の出場権を獲得した。3位は小塚崇彦(愛知・中京大中京高)で、SP4位から順位を上げて、シニア2戦目で初の表彰台に上がった。


小塚崇彦 
とてもうれしいし、びっくりしている。トリプルアクセルは踏み切りのときに危ない、と思ったが何とか3回半回った。


■フリーで4回転にこだわる…高橋
氷上の「オペラ座の怪人」を演じ切った高橋を大観衆のスタンディングオベーションが迎えた。昨年、SP首位から3位に落ちた屈辱を晴らすこん身の演技。ファンから投げ込まれる花束を受け取るのもままならないほど疲へいしていた。


「一番うれしいのは4回転ジャンプができたこと」。初制覇の喜びより最初のジャンプの成功を、高橋は評価した。4回転がなければ、世界では勝てない。それは高橋自身感じている。


だから、だ。フリーは4回転にこだわった。6分間練習は2度失敗。しかし、感触は悪くない。思い切って挑んだ。05年世界選手権(モスクワ)のSP以来の成功。最終滑走、しかもSP2位の織田が高得点を挙げ、優勝するには一つのミスも許されない状況での4回転の成功だ。リンクサイドにいたモロゾフ・コーチの顔も、その瞬間、ほころんだ。


日本男子を引っ張る存在として期待されながら、大舞台では力を発揮できないことも多かった。それは、精神面のもろさという課題のほかに、10代後半からのフィジカル面の変化と本人の感覚にズレが残っていたから。「自分の出来と感覚が去年に比べれば、合ってきた」。前週のロシア杯では、ブライアン・ジュベール(フランス)がフリーで初めて3度の4回転を決めている。


もう迷わない。「ファイナルのフリーは、調子が良くても悪くても、4回転を入れる」。20歳の誓いを胸に、ロシアに乗り込む。【村田隆和】


■織田は最初の3回転半―3回転―2回転の大技をきれいに決めて波に乗った。すべての要素で加点される完ぺきな滑りで、フリーの161.01点も、総合の244.56点も自己ベストを大きく上回った。


大会前にひいた風邪は治らず、演技後もせきが止まらないほどの悪いコンディションだったが、「おかげでいつもより集中できた」と振り返った。GPファイナルへの2年連続出場も決め、「風邪ひきの方がいいみたいなので、Tシャツで行こうかな」と軽口も出た。


毎日新聞 12月03日 18時41分)