2006年06月


ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

英語だとハーフブラッドプリンス(混血のプリンス)なのに、翻訳は「謎のプリンス」にしたんですね。最終巻への布石がいろいろ散りばめられていました。早く最終巻出ないかなあ。
英語版でまず読んでしまっているので、話は知っているのですが、どう訳されるのか楽しみで日本語版も必ず読んでいます。翻訳独特の英語に引っ張られた癖がないのに、それほど飛訳(飛躍)しているわけでもなく、ぐいぐいと読ませてしまうところは、毎度ながら感心させられます。

                                                          • -

ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記 (幻冬舎文庫)

ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記 (幻冬舎文庫)

できれば「ワイルド・ソウル」と一緒に読んでほしい本。「いい小説を書くためには、その小説の舞台となる場所に実感を持つ必要があるというのがぼくの持論だ。」(本分より)と語る著者が「ワイルド・ソウル」の取材旅行を行ったときの「南米取材放浪記」が本書である。
「ワイルド・ソウル」に出てくる登場人物の元となっているであろう人物が登場したりしてなかなか面白い。全くの空想では小説は書けないが、全くの現実でも小説は書けない。どうバランスをとって、物語を構築していくのかが、作家の力量が問われるところなのだろうが、垣根氏の作品作りの裏側を除けたようで興味深く本書を読んだ。
(外国を舞台にした小説を書くために現地取材旅行をした作家が、取材旅行を紀行文としてまとめることはよくあるが、この紀行文(旅行記)がまた面白いのだ。)

                                                          • -

草にすわる (光文社文庫)

草にすわる (光文社文庫)

「文庫本のためのあとがき」の中で作者である白石一文は以下の書いている。

『それから(注:社会人になってから)の私は、子供時代よりは現実的に、この厄介な社会と自分自身との折り合いのつけ方について思いめぐらせるようになった。その作業は今現在もむろん続いている。そして私が小説の中でいつも描こうと努めているものの一つは、そうした個人と社会との関係性である。』

『この複雑多様な世界に困惑したり、酔ったり、途方に暮れたりする必要などちっともないと私は思う。なぜなら「この世界とは一体何か?」という問いは実は幻影でしかないからだ。そして、私たち一人一人に与えられている問いは、ただ一つ、
「私とは一体何者であるか」という問いだけなのである。
世界や社会のために私があるのではなく、私のためにこの世界も社会もある。
この単純な真実を、私たちは果たしてどこまで本気で信じ切れているだろうか?』

彼が書いていることは、僕が彼の小説を読んでいて、彼の小説のテーマであろう、と感じていたことと同じである。『表層的な捉え方』をしている読者は、以外に少ないのかもしれませんよ、白石さん。

                                                          • -

のだめカンタービレ(15) (KC KISS)

のだめカンタービレ(15) (KC KISS)

1〜14巻は一気に読んだので、すっごく楽しめたのだが、今回は15巻一冊ということで、前回のときほど感動はしなかった。というより、15巻はまだ話の途中の途中でエピソードのピークという場面があまりない巻ではあるのか。。。巻中で登場する「のだめカレー」だけは食べたくない。

                                                          • -

話の展開は相変わらず上手いんだけど、ラストがどうも、、主人公の心の動きとかもイマイチかも。。。1・2巻が面白かっただけに、完結の3巻がどうも。。。

                                                          • -