ベルギー象徴派展
ベルギー象徴派展@Bunkamura・ザ・ミュージアムを観る(実際に観たのはもう少し前)。
ベルギーの美術といえば、フランドル画派と、シュールレアリズムの画家達(マグリット、デルヴォー等)をまず思い出してしまいますが、今回展示されているベルギー象徴派とは、印象派とシュールレアリズムのちょうど橋渡しの時期に登場したもの。
本展覧会では、そのベルギー象徴派に属する一連の画家の作品を網羅的に集め、「ベルギー象徴派とはどういうものか?」という枠組みを理解できるように構成されている印象を受けた。
ベルギー象徴派とは?だが、Bunkamura・ザ・ミュージアムのHPによると以下のとおり。。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、産業化とともに人間疎外も進行する中で、そこから逃避するごとく幻想的な別世界を追い求めたのが象徴派の画家たちでした。彼らは自然主義に背をむけ、目に見える現実の奥深くに内在する人間の本質を表出させると同時に、新たな時空間によって自然界との神秘的、超現実的交流をめざしたのです。
まあ、耽美的・幻想的というのがベルギー象徴派の特徴だなあ、と本展覧会を観て感じた。
ただ美術界全体の流れの中から見れば、○○派と人括りにされるが、中を詳細に見てみれば、その特徴は千差万別である、ということも本展覧会を観ると良くわかると思う。
残念ながら特に目を引く作品はなかったが、ベルギー象徴派の全体像を理解するにはよい展覧会だった。個人的には似たようなものだとは思うけど、イギリスの美術運動「ラファエル前派」の方が好きだなあ。。。。ウィーンでは「ウィーン分離派」が展開。こうしてみると、世紀末美術というのは、ある種退廃的・幻想的なものなのでしょうか?20世紀の世紀末美術は果たして敗退的・幻想的と言えるのかなあ?
満足度:★★☆☆☆