2005年4月

4/18のブログにも書きましたが、今、Herpa Wingsのエアライン模型にはまっています。そんなとき、書店でこのムックを見つけ、即購入! 
各エアライン毎に紙面構成されているのと、JALの特集がされているのが、前冊(↓)との違いです。エアライン毎にそのデザインの変遷をたどることもできるのですが、ファッション性重視というか、ロゴデザインを中心にすえた作りになっている気がします。
模型を集めるのは、いくらお金があっても足りないので、当分はこの本を見て、蒐集の代わりとしたいと思います。(ってそれで物欲がおさまるのかどうかは疑問ですが、、、)

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世界の旅客機モデル―Desk top model fan 02 (エイムック (730))

世界の旅客機モデル―Desk top model fan 02 (エイムック (730))

最新モデルが乗っているのはムック3(↑)の方ですが、個人的にはこちらの方が好きです。ここでは、航空機メーカーの各モデル(Boeing 747-200など)別に紙面構成されています。特集はHerpaとANA。
各モデルタイプに様々なエアラインの模型が並ぶ。。この構成から、いわゆる普通の模型マニア向けにも、飛行機のデザイン好きの人にも両方に耐えられるように作られたムックという気がします。

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エアライングッズコレクション―大空からの贈り物 (エイムック (925))

エアライングッズコレクション―大空からの贈り物 (エイムック (925))

このムックではエアライングッズを扱っています。実は個人的にKLM, Swiss Air, Lufthansa, Air Franceグッズには昔から結構弱くて、いろいろアイテムをもっていたりするのですが、このムックのページをめくるたびに、輝いている(ように僕には見える)エアライングッズと出会えるので、ムックを眺めている時間は楽しくて仕方がありません。

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ダライ・ラマに恋して

ダライ・ラマに恋して

ダライ・ラマに会いたい」。ある日こう思った著者が実際にチベットに行き、ダライラマに会い、本人と直接話までしてしまう。。。著者たかのてるこの行動力には驚かされ、そして現地の人々との心温まる(?)交流に感心する。等身大で現地の人々と接する著者の姿は、同じ海外旅行をするのでも「ひょっとして騙されるんじゃあないのか?」と変に疑ってかかる僕とはえらい違いで、「いいなあ」とうらやましがることしきり。

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世界一周デート トモ&エリの607日間ハネムーン

世界一周デート トモ&エリの607日間ハネムーン

先月読んだ『アーキトラベル―建築をめぐる旅』が「建築をテーマにした2年間の旅の記録」なら、この本は「2年間、ハネムーンと称して世界を放浪した記録」だと言えるだろう。出版社に勤めていた著者2人は、結婚後出版社を辞め、2年間のハネムーンに出かける。その2年間に多くの国・都市を訪れているのだが、この本の中で紹介されているのは、著者の印象に残ったところになっている。
ネムーンにして初海外旅行となった新郎ともくんの、海外での感想は「そう言えば自分もそう感じているなあ」と思うことが多く、なかなか面白い。旅行記=著者がウンチクを語るというのが大半の中、この本の記述の率直さ・飾り気のなさというのが逆に新鮮だった。(旅慣れた人には物足りないとは思うが。。。)

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アメリカ人が作った「Shall we dance?」

アメリカ人が作った「Shall we dance?」

映画「Shall We Dance?」によって、海外の多くの映画賞を受賞し、一躍有名な映画監督になってしまった周防正行。その彼の名を一躍有名にした作品が、ハリウッドでリメイクされるという。この本は、そのアメリカリメイク版にまつわる4つの事柄について、監督自身が筆を取ったノンフィクションである。①リメイクまで(契約関連)②撮影現場の見学、③NYでのワールドプレミア、④リメイク版についての著者およびメディアの感想、とアメリカ版が出来上がり、そしてそれが観客に伝わるまで、順を追った章立てで書かれている。
日本とアメリカの契約の違い、映画の撮影方法の違い(スケールの違い)など、興味深い記述が多く楽しめたが、僕が一番「アメリカらしいなあ」と思ったのは、登場人物の流動性だった。周防監督がアメリカの配給会社、ミラマックスと契約を結んだときの関係者は、リメイク版を作成するときは誰もいなかったり、撮影現場を見学したとき、プロデューサーだった男性が、ワールドプレミアのときは、ヒロイン役のジェニファー・ロペスのマネージャーに転進していたり、ととにかくその移り身振りは想像を超えるものがある。それは、いつでも思ったときに(仕事や人生を)やり直せる、というアメリカの良さ(一攫千金を得てアメリカンドリームを獲得するのも、こういう社会的な共通基盤があるからだろう)でもあるし、アメリカの企業と仕事をするときの大変さでもある。契約を結んだはいいが、それが実際に仕事をするときに、契約当時の担当者が誰もいない、というのは、仕事をする上では、こちらにとってはデメリットでしかない。。。
何はともあれ、映画に興味がある人、アメリカとのビジネスに興味がある人、Shall We Danceが好きな人、はこの本を読んでみる価値はあると思います。

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すぐそばの彼方 (角川文庫)

すぐそばの彼方 (角川文庫)

傍目には人から見てもうらやむほどの良い社会的立場にいる主人公(今回は次期総理との呼び声も高い大物代議士の息子)。しかし、その心の中には生きることへの諦観めいたものがあり、どこか冷静に自分の置かれた境遇を客観視し、日々の生活に満たされていない。。
そんな心の病魔を抱える主人公の心の葛藤を描いたという意味では、デビュー作の「一瞬の光」の流れを踏襲している。しかし、物語が進んでいくうちに主人公の置かれた今の状況や主人公と他の登場人物の人間関係がだんだんと明らかになっていく様など、本書は「小説つくり」としての技巧が進歩している感を受けた。(最新作「僕の中の壊れていない部分」でもその展開法は踏襲されている)
元編集者だという著者の知識の裏づけもあり、政治の裏舞台を小説を読みながら知っていける面白さも持ち合わせていると思う。ただ、エンディングについては、ありがちな結末で終わっているような感もあり、それまで構築してきた小説の枠組みがとても面白かっただけに、違う結末の描き方もあったのではないか?という気がした。(最終的に主人公の落ち着く先(結末)が同じでも、もっと違う描き方もあると個人的には思う)

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四月ばーか

四月ばーか

天国の本屋』で有名な著者ユニットによる連作集。3作に分かれているが、それぞれ話はつながっており、1つの作品として読める。また、登場人物の対人関係も直接関係はなさそうだが、実は友人の友人と知り合いだったり、という人と人との見えないつながりもある。
天国の本屋」は骨太の小説というよりは、TVや映画のノベライズ化された小説という表現がピッタリのジャンルの小説だと思うが、この『四月ばーか』もそのようなジャンルに入るだろう。ただ、物語の明確な始まりと終わり(クライマックス)がある「天国の本屋」と比べて、この『四月ばーか』は主要人物の現代的な人間関係を描いた群像劇だといえるかもしれない。
素材が素材でおもしろいので、いろんな表現方法で映像化できる作品だなあ、と思わせてくれる小説だと思う。できれば複数の演出家がこの小説をドラマ化するとどうなるのか?なんて企画で映像化してほしい。各演出家はどのエピソードを主に物語を構成するのか? 舞台設定をどう選ぶのか? 守山や今野や朋子に誰をキャスティングするのか?など空想するだけで楽しい。
守山に非常に良く似た人を個人的に知っていて、ビックリです。。。。。

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泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫)

泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫)

江国作品の特徴として、現実社会とは少しずれた登場人物や人間関係があると思う。だが、その奇妙さを、彼女独特のものの見方・考え方、そして文体により、あたかも当然のもの・普通のものとして読者である僕は受け取ってしまう。
この短編集は、そうした彼女の物事の捉え方や感じ方を堪能できる作品だと思う。普段の日常生活の何気ない1コマが描き出されているように思えるが、よく読んでみると、やはりそこには江国らしさが随所に感じられると思う。