ドラマ:陽はまた昇る
今クール、ノーマークながらcaltecが、結構楽しみに観ていたドラマが、テレ朝木曜9時枠の『陽はまた昇る』。
このドラマの良さは、ひとえに警察学校の教官を演じる佐藤浩市の魅力に尽きると思う。
そして、教官と教官と対峙する生徒役には、演技・集客を期待できる三浦春馬、池松壮亮を配し、安定した関係性を構築した上で、その他の生徒役に関しては、各事務所推しの「明日を担う若手役者」を起用する心憎い配慮。
そして、教官VS生徒という対立関係だけではなく、男と女(佐藤と斉藤由貴、佐藤と真矢)、刑事と犯罪者(佐藤 VS ARATA、橋爪 VS ARATA)、など色々な対立する要素を持ってきたことで、物語世界を複雑で広がりのあるものにしている。ここいらは、人気脚本家、井上由美子の力量か。
最終回の放送で、心にササッたのは、佐藤浩市演じる遠野教官が卒業する生徒に対して言うのこの台詞。
「他人に責任を押し付けるな。
自分の人生の責任はな、自分でしか取れない。
犯人と格闘として殉職したなら、あの世でいくら犯人せいだ、
現場に行かせた上司が悪いんだとさけんでもな、
誰も聴いちゃくれないんだよ。
仕事にかまけて、恋人を奪われたとしても、
誰のせいにもできやしないんだ。
なぜなら、おまえらは選択してそこにいるからだ。
教官を辞めた今な、はっきりと言わしてもらう。
甘ったれんのも、いい加減にしろ。
ばかどもが。」
生きていくことは、選択をしていくことの連続。
それは、一見、可能性に向かって突き進んでいるようでもあるが、
実は、無限にある可能性(選択肢)を都度都度、
ひとつひとつ外していき、来るべきゴールに向かって、
選択できる可能性を狭めていることに過ぎないと思う。
それがプロフェッショナルになっていくことでもあり、
自分の人生を「選択して」生きていくことだと思う。
<主な出演者>
遠野 一行:佐藤浩市
宮田 英二:三浦春馬
湯原 周太:池松壮亮
田中里美:石野真子
遠野奈津美:斉藤由貴
安西雄哉:ARATA
杉崎孝夫:六角精児
松岡博敏:高橋努
瀬尾泰正:冨浦智嗣
内山由隆:伊阪達也
藤岡瑞樹:中川真吾