さて、久々の「今月読んだ本」。


ウィーンの冬〈上〉 (集英社文庫)

ウィーンの冬〈上〉 (集英社文庫)


外交官、堀江亮介が活躍する東欧シリーズ3部作の最終シリーズ(「プラハの春」「ベルリンの秋」「ウィーンの冬」)。


今回のウィーンの冬では、湾岸戦争、日本のカルト宗教(おそらくオウム真理教のこと)、北朝鮮の核ミサイルなど、現代の世相が取り入れられ、そして前作までの亮介の過去もそこに織り込まれており、ミステリーとしても、現代社会史としても、そしてある種の恋愛話としても読める内容になっている。


作者の春江一也さんが元外交官ということなので、どこまでが真実でどこからが虚像(フィクション)なのか、その境界線は本人のみぞ知るところなのだろうが、実際にありそうだなあ、と思わせるところは、彼の外交官としての経験のなせる業か。。




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