上海

caltec2007-07-21



「上海雑技を観たい」と言うと、上海にいる知人が必ず薦める上海馬戯場。伝統的な上海雑技を現代の感覚で魅せる、そのショーアップされたステージは一見価値があるというので早速見に行くことにした。


感想はというと、一言で言うとシルク・ド・ソレイユの上海雑技版
実は何を隠そう、caltecはシルク・ド・ソレイユの大ファンなので、大いに楽しんで観た。2回観ても損はしないと思う。いや、もう1回観たい!


上海雑技団のサーカス専用劇場で行われるステージは、まさにエンターテインメントの追求。


「ERA〜時空の旅」と題された1つのコンセプトに基づき、ただ雑技を披露するだけでなく、音楽・衣装・照明までも含めてあるひとつの世界を構築しようというのが、この舞台の特徴だ。そしてひとつひとつの上海雑技をどう魅せれば、観客に受けるのか、技術と芸術の融合を目指したそのショーにはただただ圧倒される。


すごいなあと思ったのは、最後の「環場飛車」。球形サークル上の檻の中を7台のバイクが上下左右、縦横無尽の走りまわるのは圧巻の一言。これを観るだけでも、ショーを見る価値がある、と知人の一人が言っていたが、まさにそのとおりだと思う。



個人的に一番驚いたのが「球技晃管」と「頂椀」を組み合わせた演目。横にした丸い筒(缶)の上に板を載せ、その上でバランスを取る。不安定な板の四隅にコップを載せさらにその上に板を1枚。そしてその四隅にコップを載せさらに板を一枚。。。と合計4枚の板を載せた上でバランスを取る。


これだけでもバランスを取るのが大変なのに、さらにすごいことに、その板の上に片足で立ち、足首に茶碗をおき、その茶碗を蹴り上げ、頭の上に載せる!


そして、驚いたことに、次には片足に2枚の茶碗を載せ、それを蹴り上げ、頭の上の茶碗に2枚同時に重ねる!


2枚だけでは物足らず、3枚同時、4枚同時、5枚同時と、どんどん一緒に蹴り上げる茶碗の数が増えていく。。。


不安定な板の上(しかも4段)に乗ってバランスを取るだけでも大変なのに、その上で頭の上に載せた茶碗を落とさないように片足で立ち、さらに、複数枚の茶碗を同時に頭の上の茶碗に重ねるように蹴り上げる。一度に4つのバランス技を組み合わせたこの演目は人間離れしたとしか言いようがない!(後日他の上海雑技も観たが、この技に勝る雑技はなかったように思う)


あと2〜3回はこの演目を観ても飽きないだろうなあ。。。ああ、また観たい! あまりも興奮していたのか、勢いでDVDまで買ってしまいました(高かったけど)。


とにかく、わたくしcaltecは上海雑技をナメてました。


繰り出される技はほかの上海雑技と変わらないのに、演出が違うだけでこんなに素晴らしいショーが作れるのだ、ということを感じさせてくれた演目だった。


/ (夕立)