2007年6月

ガールズ・ブルー (文春文庫)

ガールズ・ブルー (文春文庫)


中学生の男子を中心に書かれた『バッテリー』や『MANZAI』と比べ、同年代の女子中高生の目線から書かれた本書『ガールズ・ブルー』の方がリアリティがあって、個人的には興味深く詠むことができた。


というのも、『バッテリー』や『MANZAI』には、どことなく理想的な少年像が描かれていて、作品としての楽しさはあるものの、「それってあくまで大人の世界観からみた、少年はこう考えていて欲しい、という想いではないか?」という疑問は、やはりついて回っていたからで、この作品にはそういったものがないなあ、と感じるからなのだ。


まあ女性には男性の気持はわからないので、男子中高生を経験していない人には、決して男子中高生に特有な悩みや想いがわからない故、理想的になるきらいがあるから、かも知れないが。。